9月27日11時52分、秋の登山客で賑わう御嶽山が突如噴火、12名が死亡した。生存者の話では、山頂近くにいた人々は、山小屋や神社の庇に避難する1~2秒差で生死を分けたという。アッという間に火山灰が積もり、呼吸困難に。また、降ってきた石で頭が陥没した人、子供の「苦しいよう」という言葉に父親がはげます声が、やがて聞こえなくなるなど、まさに地獄絵が展開された。
翌28日(日曜日)、火山噴火予知連絡会拡大幹事会が開催され、御嶽山噴火の検討が行われた。メンバーは国立大学、国土地理院、気象庁、国交省など。検討結果は、水蒸気噴火であったことが確認された。また、噴火7分前に山体が膨張する現象、火山性地震などが観測された。また9月上旬に一旦、火山性地震が増加したがその後は沈静化しており、火山課長は「前兆をとらえ予知するのは難しかった」と語った。
世界の活火山の7%が日本に集中している。ちなみに、活火山の定義は「概ね過去1万年以内に噴火した火山及び現在活発な噴気活動のある火山」と定義され現在110ある。さらに、2009年6月には、今後100年程度の中長期的な噴火の可能性及び社会的影響を踏まえ、「火山防災のために監視・観測体制の充実等の必要のある火山」として47火山が火山噴火予知連絡会によって選定された。これらの火山では、地震計、傾斜計、空振計、遠望カメラ、GPS観測による24時間の観測体制がとられいる。御嶽山はこのひとつ。1~ 2秒で生死を分けたのであれば、7分あれば警報やサイレンでなんとかならなかったのだろうか?
米国土木学会選定の20世紀10大プロジェクト『関空』のギネス級地盤沈下
関西空港は、アメリカ土木学会の選定する20世紀の10大プロジェクトのうちの空港部門に選定されている。橋梁部門ではゴールデンブリッジ、高層ビル部門ではエンパイヤーステートビルの名があげられている。それだけすごい施設であるが、圧密沈下もすさまじく、建設以降最大14m以上も沈下しており、沈下量は少なくなっているが、まだ収まっていない。厄介なのは、Maと表示された海成粘土層でMa 1(最下部)~Ma 13(最上部)まで、13層の粘土層が500m近くまで分布し、各層で空港島の荷重を受け沈下している。Ma 13はサンドパイルの打設で沈下は収束したが、それはせいぜい20m程度。50年後も『関空』残っているのか?